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寝取られ妻 2
第4章 シーン 4
 彼にとってそれを認めて口に出すことはムードを壊す事以外の何物でもない。
「誘惑したのはあたしだから悪いのはあたし、全部あたしのせい…」
「いいや、誘惑されたわけじゃない。僕が欲望に負けて里菜さんに手をかけてしまった。大輔には済まないと思っている。里菜さんの下着姿に淫らな気持ちを抱いた俺が悪い。
自分を押さえようとしたのだけれど押さえきれなかった。その後忘れようともしたのだけれど、結局また里菜さんに会いにいってしまった。親友の奥さんに懸想した揚句、顔向けできないことをしてしまった。だが、押さえよう押さえようと言い聞かせるほど里菜さんへの想いが強くなっていってしまった。」
 唐突なあたしの問いに彼は真摯に答えている。多分言葉の中に嘘や飾りの一片もないだろう。そうして道ならぬ恋と言う足枷に最初からはまっている。恋愛は障害が多く踏み込んではいけない恋ほど胸を焦がすものなのだ。そうしてあたし自身の心も大きく揺れ動いている。大輔を愛する気持ちには変わりがないと思うけれど、風間さんに対しての気持ちが自分でも説明できないほど強く大きくなっている。好きだと強く思う。性的な関係がなければそういう気持ちにならなかったかもしれないけれど、彼との行為はあたしの中で一つの別世界を作ってしまっている。
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