この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第13章 第三話 【観玉寺の廃妃】 涙の味
一方、都に無事帰り着いた黄維俊は翌朝、大殿の国王に報告に行った。その時、ユンは執務室で上奏文に眼を通している最中であった。側にはいつものように大殿筆頭内官である彼の伯父黄内官が控えている。
「殿下、ただ今、戻りました」
旅装を解いてすぐに休む間もなく出仕した彼を見、ユンは鷹揚に労をねぎらった。
「ご苦労だった。どうであった、明姫は元気に過ごしていたか?」
「はい。お見受けしたところ、お顔の色艶もよく、すごぶるお元気そうに見えました」
「それは良かった。で、洪女官と再会した様子は?」
矢継ぎ早に訊ねるその様子から、宮殿を追放されて二年を経てもなお、金淑媛が国王の心を捉えて離さないのが伝わってくる。
「殿下、ただ今、戻りました」
旅装を解いてすぐに休む間もなく出仕した彼を見、ユンは鷹揚に労をねぎらった。
「ご苦労だった。どうであった、明姫は元気に過ごしていたか?」
「はい。お見受けしたところ、お顔の色艶もよく、すごぶるお元気そうに見えました」
「それは良かった。で、洪女官と再会した様子は?」
矢継ぎ早に訊ねるその様子から、宮殿を追放されて二年を経てもなお、金淑媛が国王の心を捉えて離さないのが伝わってくる。