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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第17章 第四話 【永遠の少女】 波乱
「ヒャンダン」
明姫がか細い声で呟き、救いを求めるようにその両手が差しのべられ、空(くう)を掻いた。
ヒャンダンが慌てて、頽(くずお)れそうな明姫の身体を支える。
「何故? 何故なの。私はどうして、これほどまでに憎まれるの?」
「和嬪さま―」
ヒャンダンの声も震えた。明姫の瞳には言いしれぬ哀しみが揺れていた。
「私が辛いのは死ぬことではない」
ユンと出逢え、束の間でも女として幸福なひとときを過ごせた。その幸せの代償をこの生命で購えというのなら、潔く差しだそう。
明姫がか細い声で呟き、救いを求めるようにその両手が差しのべられ、空(くう)を掻いた。
ヒャンダンが慌てて、頽(くずお)れそうな明姫の身体を支える。
「何故? 何故なの。私はどうして、これほどまでに憎まれるの?」
「和嬪さま―」
ヒャンダンの声も震えた。明姫の瞳には言いしれぬ哀しみが揺れていた。
「私が辛いのは死ぬことではない」
ユンと出逢え、束の間でも女として幸福なひとときを過ごせた。その幸せの代償をこの生命で購えというのなら、潔く差しだそう。