この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第23章 第二部【身代わりの王妃】 抜け殻
その時。ユンは澄んだ声音にいざなわれるように振り向いた。
往来の両側に様々な店が出ているが、少し後方の左側に筆屋があった。商っているのは筆だけではなく、紙や硯、墨といったものも幅広く置いているようである。
「これは何の毛でできているのですか?」
その見憶えのある華奢な後ろ姿に、ユンは思わず笑みを零しそうになった。
「馬ですよ、お嬢さま」
店主は五十年配の如才なさそうな、いかにも商売人風の男である。
往来の両側に様々な店が出ているが、少し後方の左側に筆屋があった。商っているのは筆だけではなく、紙や硯、墨といったものも幅広く置いているようである。
「これは何の毛でできているのですか?」
その見憶えのある華奢な後ろ姿に、ユンは思わず笑みを零しそうになった。
「馬ですよ、お嬢さま」
店主は五十年配の如才なさそうな、いかにも商売人風の男である。