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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
「兄にもお守り代わりに同じものを渡しています。病弱な兄を仏さまが守って下されば良いと。もしかしたら、殿下の御身も守って下さるかもしれません」
「もしや、この仏はそなたが彫ったのか?」
春花は言葉ではなく、頷くことで肯定した。
「殿下とご一緒していると、何故か兄上のことを思い出すのです。歳も容貌も違うのに、似ているような気がして。兄は優しすぎるくらい優しい人なので、家門を継ぐには向いていません。殆ど寝たり起きたりの生活で、父の跡を継ぐのは弟なのだろうと思います。その弟もまだ十歳になったばかりの幼さです。物心ついたときから、私は自分がしっかりとして許氏の家門を支えなければならないと思ってきました」
「もしや、この仏はそなたが彫ったのか?」
春花は言葉ではなく、頷くことで肯定した。
「殿下とご一緒していると、何故か兄上のことを思い出すのです。歳も容貌も違うのに、似ているような気がして。兄は優しすぎるくらい優しい人なので、家門を継ぐには向いていません。殆ど寝たり起きたりの生活で、父の跡を継ぐのは弟なのだろうと思います。その弟もまだ十歳になったばかりの幼さです。物心ついたときから、私は自分がしっかりとして許氏の家門を支えなければならないと思ってきました」