この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
ユンは春花の言葉を最後まで聞いてはいなかった。彼の耳奥では
―殿下とご一緒していると、何故か兄上のことを思い出すのです。
今し方の科白がこだましていた。
「家門を支えなければならないというのなら、尚更、そなたは真の意味で王妃となった方が良いのではないか? 実家の義父上もおっしゃっていたではないか。王妃として一日も早く、世継ぎたる王子を産むように心がけよと」
少し意地悪な気持ちで言うと、春花が息を呑む気配が伝わってきた。
―殿下とご一緒していると、何故か兄上のことを思い出すのです。
今し方の科白がこだましていた。
「家門を支えなければならないというのなら、尚更、そなたは真の意味で王妃となった方が良いのではないか? 実家の義父上もおっしゃっていたではないか。王妃として一日も早く、世継ぎたる王子を産むように心がけよと」
少し意地悪な気持ちで言うと、春花が息を呑む気配が伝わってきた。