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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
「似合ってるぞ、凄く。まるで明姫のために作ったようだ」
「この服を私にって贈ってくださった方がいるみたいなの。崔尚宮さまから三日前に渡されたのよ。今日の外出にもこの服を着ていくようにって言われて。何が何だか皆目判らないことばかり。それに」
明姫は唇を噛んだ。
「尚宮さまは、どうやら私たちのことを知っているらしいわ。あの夜、誰かに見られていたのかしら。この服を下された時、あなたとのことも遠回しに指摘された。分相応の恋をしなければならないとも言われたわ」
もう、どうすれば良いか、判らない。明姫が呟くと、ユンが真剣な声音で言った。先刻までとは異なり、別人のような声だ。
「崔尚宮は、分相応の恋と言ったのか?」
「この服を私にって贈ってくださった方がいるみたいなの。崔尚宮さまから三日前に渡されたのよ。今日の外出にもこの服を着ていくようにって言われて。何が何だか皆目判らないことばかり。それに」
明姫は唇を噛んだ。
「尚宮さまは、どうやら私たちのことを知っているらしいわ。あの夜、誰かに見られていたのかしら。この服を下された時、あなたとのことも遠回しに指摘された。分相応の恋をしなければならないとも言われたわ」
もう、どうすれば良いか、判らない。明姫が呟くと、ユンが真剣な声音で言った。先刻までとは異なり、別人のような声だ。
「崔尚宮は、分相応の恋と言ったのか?」