この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
「仰せのとおりです。あの者の態度を思い出しても、思い当たるようなところは全然、ありませんでした。仮に自害を覚悟の上で出向いたのだとしても、何故、今なのかという疑念が残りますし、それなら、遺書を懐にでも忍ばせているのが自然だと思われます」
側に見張りの女官がいるとしても、今朝までに舌を噛みきって死のうと思えばできたはずだ。
「成女官を殺した者もむろん、それは考えたでしょう。ですが、それができなかったのかもしれません」
側に見張りの女官がいるとしても、今朝までに舌を噛みきって死のうと思えばできたはずだ。
「成女官を殺した者もむろん、それは考えたでしょう。ですが、それができなかったのかもしれません」