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遠い日の約束。
第4章 本当の気持ち

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おまじないが聞いたのか夢を見ることなく目が覚めた。
俊樹さんの温もりと匂いが私を安心させる。
間もなく一緒に住み始めて4か月になる。
知り合って5か月。
まだほんの少ししか一緒にいないのに、ずっと前から一緒にいたような気がした。
そしてこの温もりも知っているような…
根拠なんかない。
ただそう思うだけ……

「今…何時?華…」

擦れた声が色気を誘う。
私にしか見せない寝起きの顔と声。

「10時…かなり寝たね」

顔を出して時計を見ると10時を回っていた。
休みの日でも8時には起きる俊樹さんが初めての寝坊だった。
抱きしめていた腕を解き、ゴロリと仰向けになる。
寂しいと思った私は俊樹さんの腕に頭を置いて抱きつく。
その手で私の髪の毛を撫でる手は優しい。

「ごめん…」

何の前触れもなくつぶやく。

「華に…酷いことした…怖かった…よね…」

謝罪の言葉が、昨日の俊樹さんの事だと分かった。

「少し…酔っていたのもあるけど……言い訳でしかないね……部長と三宅さんに嫉妬した………情けない…」

顔の向きを変えて、俊樹さんの顔を見ると苦しそうな表情だった。
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