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遠い日の約束。
第4章 本当の気持ち
背伸びをして俊樹さんの唇にチュッとキスをする。
唇を離して瞳と瞳が交わり、どちらからともなく唇を寄せてキスをする。
昨日は一度もキスをしなかった反動なのか何度も角度を変えながら舌を絡め取り激しく求めあった。
身体がつながらなくてもいい。
この今の思いだけで十分私は幸せ。
だから言葉にしたい。
GWの旅行の時に伝えて見よう。

「他の事…考えないで…」

「ごめん…ハァ…なさい」

キスの合間に喋る声音は、妖艶で私の頭を蕩けさせる。

「何を…考えて…たの?」

最後にちゅるっと私の舌を吸って唇を離す。
それが寂しくて俊樹さんの舌を追う。

「もっと…」

俊樹さんの肩に手を回し背伸びをして追いかける。

「華?」

「あっ…秘密…GWまで…」

俊樹さんの手が私との間に入ってキスを止めた。

「だったらキスもそれまでお預け」

スルリと私の腕の中から逃げ出しソファーに座った。
甘い時間が終わり、ポツリとひとりになった。
一気に広がる虚無感が私の心を覆いつくす。
好きになれば好きになるほど、ひとりになると苦しくなる。
さっきまであんなに幸せだった思いは急激にしぼんでいった。

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