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遠い日の約束。
第7章 囚われた過去
「華…まだ思いださない?私…いや…俺の事…」
急に俺と言い出した俊樹に違和感を覚えた。
普段は決して俺とは言わない。
それに私と言ったのを言い直した。
そこになにがあるのか分からない。
「ごめんなさい…はっきりとは思い出せないの。しゅん君というお兄さんをはっきりとは思い出せない」
「…そっか…。小さい頃の記憶だからね。5歳も違うと記憶も違うよね…」
涙を流しながら寂しく笑った。
一度深呼吸をして、私に聞かせるかのようにゆっくりと話始めた。