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遠い日の約束。
第7章 囚われた過去
「おじさんたちに氷が薄くなってるから中央に行かないように言われてた。最初は言われたとおりに端っこの方で遊んでたんだよ。ソリに乗っている華や彩ちゃんを引いて駆けまわって笑ってた。でも子供だったから楽しめば楽しむ程、言われたことは忘れて遊ぶ範囲が広がって、ソリに乗った二人を兄が引きまわしながら中央に掛けていった。私は「そっちに行っちゃダメだよ」って言ったけど「平気平気。こっちの方が彩も華も楽しんでいるよ」って話を聞かなかった。そしてどんどん中央のほうに遊ぶ範囲を広げてしまったんだ…兄は調子に乗ってはしゃぎすぎたのか氷の上で転んじゃって泣き出してね。彩ちゃんはすぐさまかけよって心配してたよ。その時…華はフラフラって一人で歩いて奥へ行きはじめた…奥に行かないように言われてたから慌てて追った…だけど間に合わなかった。」

一度言葉を区切り深呼吸をする。
俊樹の表情はとても寂しそうな…苦痛に歪んだ表情をみて、その先の言葉を言わせていいのかと思案する。
だけど俊樹は話を進めた。
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