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遠い日の約束。
第7章 囚われた過去
「ねぇ…私たち子供だったんだよ?どうしてそこまで自分を追い詰めるの?後悔するの?」
そこが分からない。
大人になってからの出来事なら後悔していてもおかしくはない。
だけど俊樹はまだ10歳の子供…
「どうして…だろうね…。ベッドの上で必死に生きようとする華の姿を見てしまったからかな…。…目が覚めたら病院のベッドの上でね。私はそこまでひどくなかったから1週間程度で動けるようになって、2週間で退院できた。けど、華は重傷で面会謝絶だったから会いに行きたくても行けなかった。だけどね。どこかでホッとしてる自分もいたのは確か…華に会うのが怖かった。自分が犯した罪に向き合うのが怖かった…。だけど父親の転勤で退院したらアメリカにいかなければならなくて…最後に華の病室に向かったんだよ。その時は特別に入れてもらった。ドアを開けて目に飛び込んだ光景は今でもはっきりと覚えてる。ベッドの上で、小さな体に色々な管をつけられて荒い息をしながらぐったりとしている華の姿を見て、生きるために必死で戦ってる姿を直視できなかった。その命を私は消そうとしていたのだと思うと怖くて怖くて…逃げ出したくて仕方がなかった…。私はね…その場でただ泣くことしかできなかった。ごめんなさいと、謝ることも出来ずにただ泣く事しかできなかった。」
そこが分からない。
大人になってからの出来事なら後悔していてもおかしくはない。
だけど俊樹はまだ10歳の子供…
「どうして…だろうね…。ベッドの上で必死に生きようとする華の姿を見てしまったからかな…。…目が覚めたら病院のベッドの上でね。私はそこまでひどくなかったから1週間程度で動けるようになって、2週間で退院できた。けど、華は重傷で面会謝絶だったから会いに行きたくても行けなかった。だけどね。どこかでホッとしてる自分もいたのは確か…華に会うのが怖かった。自分が犯した罪に向き合うのが怖かった…。だけど父親の転勤で退院したらアメリカにいかなければならなくて…最後に華の病室に向かったんだよ。その時は特別に入れてもらった。ドアを開けて目に飛び込んだ光景は今でもはっきりと覚えてる。ベッドの上で、小さな体に色々な管をつけられて荒い息をしながらぐったりとしている華の姿を見て、生きるために必死で戦ってる姿を直視できなかった。その命を私は消そうとしていたのだと思うと怖くて怖くて…逃げ出したくて仕方がなかった…。私はね…その場でただ泣くことしかできなかった。ごめんなさいと、謝ることも出来ずにただ泣く事しかできなかった。」