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遠い日の約束。
第7章 囚われた過去
一旦言葉を区切り、寂しい瞳を私に向けた。

「…華…?」

差し出された俊樹の手が一瞬躊躇し、私の頬に触れる。
その手は震えていた。

「ごめんなさい…生きることを放棄して…。華の人生を私が勝手に終わらせようとして…ごめんなさい…」

謝る姿が、幼いしゅう君に見えた。
ずっと謝りたいのに謝ることが出来ずに苦しみ、その幼かった時に閉じ込められているのだと思った。
私は、俊樹を抱きしめて背中を擦る。

「もういいから…」

どうしてもその悲しみを癒してあげたかった。
俊樹は、子供なりに命をかけて守ろうとしてくれたのにずっと苦しんできた。
私はそれを知らずに…知ろうともせずに幸せに暮らしていた。
それが私は申し訳ないと思った。
俊樹が苦しむ必要もないし自分を責める必要もない。

「もう、そんな辛い思いしなくていいから…私、ちゃんと生きてるよ。俊樹が守ろうとしてくれた命、ちゃんと育ってるよ…そしてその命は俊樹を愛してる」

ビクッと俊樹の身体が震えた。
そして俊樹の手が私の背中に回り、ギュッと私を抱きしめる。
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