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第7章 囚われた過去

その言葉に私は首を横に振る

「それは私の台詞だよ。俊樹のぬくもりは私を癒してくれる。抱きしめられて私がどんなに救われていたか…」

救われるのと同時に恐かったことを思い出す。
そのやさしさがどこから来るのか…分からなかった。

「ずっとね…それのやさしさがどこからくるのか、分からなかった。」

私は微笑み、好きだった気持ちを伝えた。

「それでもそんな毎日を過ごしていくと次第に俊樹に惹かれていったの。いつも俊樹の姿を追うようになって、俊樹の為に何かしてあげたいと思うようになって…いつの間にか私は俊樹に恋をしてた。だけど俊樹の想いがどこにあるのか分からなくて。…抱いてほしいと何度も思った。口にも出した。けど先に進むことなんてなかった。それが答えなのかなとも思ったけど、日々の優しさはそれに反していて、どんどん分からなくなった。私もこのままでは辛いから答えを出そうと…決めてた。」

「うん…」

俊樹は相槌を打ちながら黙って私の話を聞く。