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遠い日の約束。
第1章 運命の出会い
「部長には俺から電話入れとく…普通に戻って大丈夫だから」
車を降りる間際、それだけを口にする。
「うん…分かった…」
笑顔で言おうと思ってもぎこちないのが自分でも分かる。
こんなこと平気だよって言ってあげたいのに言えない自分が悔しい。
「華…また電話する…」
「うん…」
何かを伝えようとしている春馬も言葉がでてこない様子で口ごもる。
「気を付けてね」
「おうっ」
仕事に行かせるために無理やりに会話を終了させドアを閉めて手を振った。
春馬は少し寂しそうに笑って手を振り、車を発進させた。
車が小さくなり消えてなくなるまで見送る。
私の春馬への想いも簡単に消えてしまえばいいのにと思ってしまう。
執着しているのは私。
離れられないのは春馬ではなく…きっと私…
責められ続けた身体と、急に現れた奥さんの影に身も心も限界に近かった。
電車がホームに入り平日の夕方は混んでいて座る場所はなかった。
ドアに身体を預け、ただ流れゆく景色を目で追い時間をやり過ごす。
車を降りる間際、それだけを口にする。
「うん…分かった…」
笑顔で言おうと思ってもぎこちないのが自分でも分かる。
こんなこと平気だよって言ってあげたいのに言えない自分が悔しい。
「華…また電話する…」
「うん…」
何かを伝えようとしている春馬も言葉がでてこない様子で口ごもる。
「気を付けてね」
「おうっ」
仕事に行かせるために無理やりに会話を終了させドアを閉めて手を振った。
春馬は少し寂しそうに笑って手を振り、車を発進させた。
車が小さくなり消えてなくなるまで見送る。
私の春馬への想いも簡単に消えてしまえばいいのにと思ってしまう。
執着しているのは私。
離れられないのは春馬ではなく…きっと私…
責められ続けた身体と、急に現れた奥さんの影に身も心も限界に近かった。
電車がホームに入り平日の夕方は混んでいて座る場所はなかった。
ドアに身体を預け、ただ流れゆく景色を目で追い時間をやり過ごす。