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遠い日の約束。
第8章 嫉妬と不安
どうしてか、春馬を置いて帰る気にはなれなかった。
奥さんとの中は破局していると言っていたのに子供ができたから元に戻ろうとしていた春馬。
子供ができたらしょうがないと諦めた私。
だけど子供ができたからと言って、終わっていた関係が簡単に修復できるとは思えない。
帰ってしまった奥さんは春馬に何を求めているのか…
目の前に同じものが置かれた。
そのグラスを持ちクルクルと持ち色々な事を思い出し考えていた。
「鳴ってる」
春馬の声に我に返ると、カウンターの上に出していたスマホが光っていた。
そこには『俊樹』の名前が浮かび上がっている。
春馬を見ればニヤニヤと嫌な笑いをし、「でれば?」言う。
心配してるだろうと分かるから、直ぐに画面をタップする。
「もしもし」
『華?今どこ?まだ部長たちと飲んでるの?』
「えっっと…」
どこと言われてどう答えていいのか分からない。
何度も、夜に会うのはダメだからねと念を押されていたのに、今、春馬とふたりでとは言えないかった。
『華?今から迎えに行くよ』
穏やかだけど心配いているのが分かった。
だけどどうしても言えなかった。
スマホをギュッとにぎりしめて、俯いていると春馬からスマホを奪われた。
奥さんとの中は破局していると言っていたのに子供ができたから元に戻ろうとしていた春馬。
子供ができたらしょうがないと諦めた私。
だけど子供ができたからと言って、終わっていた関係が簡単に修復できるとは思えない。
帰ってしまった奥さんは春馬に何を求めているのか…
目の前に同じものが置かれた。
そのグラスを持ちクルクルと持ち色々な事を思い出し考えていた。
「鳴ってる」
春馬の声に我に返ると、カウンターの上に出していたスマホが光っていた。
そこには『俊樹』の名前が浮かび上がっている。
春馬を見ればニヤニヤと嫌な笑いをし、「でれば?」言う。
心配してるだろうと分かるから、直ぐに画面をタップする。
「もしもし」
『華?今どこ?まだ部長たちと飲んでるの?』
「えっっと…」
どこと言われてどう答えていいのか分からない。
何度も、夜に会うのはダメだからねと念を押されていたのに、今、春馬とふたりでとは言えないかった。
『華?今から迎えに行くよ』
穏やかだけど心配いているのが分かった。
だけどどうしても言えなかった。
スマホをギュッとにぎりしめて、俯いていると春馬からスマホを奪われた。