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遠い日の約束。
第8章 嫉妬と不安
先ほどとは打って変わって穏やかな顔になり祝ってくれる。
私の呼びかけて、私の頭をポンポンと叩いて顔を覗き込む。

「よかったな。幸せになれよ。華」

その言葉が胸を突く。
その一言がうれしくて、ついつい涙が出そうになった。

「泣くなって…俺が立花に殺されだろう?」

「だから触らないでください…」

バシッと春馬の手を払い除けて、椅子の上で抱き寄せられ顔を俊樹の胸に埋めた。

「でも、ありがとうございます」

そっと、俊樹の腕の中から顔を上げて見てみると、真っ直ぐな眼差しで春馬を睨みつけ、はっきりと告げた。

「これからは、私が華を守って行きますから。ずっと欲しかった華を手に入れたんです。もう離しません。三宅さんに負けるつもりはありませんから」

抱きしめている腕に力が籠る。
少し震えている様に感じるのは気のせい?

「もう、俺はその土俵から降りたんだ。俺の事は気にするなよ。お前らが前から好きあってのは知ってさ。なんか見てて歯痒くてな。突いてみようと思ったら、さっきつきあってるて聞いた。正直ほっとしてる…俺が言うのもなんだけど…幸せにしてやれよ」

春馬の言葉に俊樹の表情が和らぐのが分かった。
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