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遠い日の約束。
第10章 記憶の破片
「良く…知ってるんですね…やっぱりつきあってるんですね…」
「あのね…私がこの会社に入ってずっと私を指導してくれたのは彼。8年も一緒に仕事してるんだからある程度の事は分かるわよ…。で?もし、私が三宅さんとつきあってたらどうするの?まぁ…不倫するつもりは毛頭ないですけど」
言いながら、少し反省する。
だってね。
不倫していたことは事実だから…
だけど、今は良い友達、良い上司。
「…不倫は…草野さんを幸せにしないから…悲しい結末しかないから…。草野さんにはあんな辛い思いしてほしくなくて…」
さっきまでの勢いはどこにいったのか、シュンとした。
「うち…父親の浮気で家の中滅茶苦茶だったんです…最悪な学生時代でした…だから浮気する奴はクズとしか思えなくて…もちろん三宅さんの事尊敬してます。そんな人じゃないって分かります…けど、ふたりの仲があまりにも良いから…ごめんなさい」
高宮くんの家庭の事情なんて知らなかった。
プライベートの話をするのは今日が初めてだったから。
いつもニコニコして仕事に熱心で、その姿しかしらない。
彼は春馬を尊敬するからこそ不倫をしていることが許せないかったんだろう。
「あのね…私がこの会社に入ってずっと私を指導してくれたのは彼。8年も一緒に仕事してるんだからある程度の事は分かるわよ…。で?もし、私が三宅さんとつきあってたらどうするの?まぁ…不倫するつもりは毛頭ないですけど」
言いながら、少し反省する。
だってね。
不倫していたことは事実だから…
だけど、今は良い友達、良い上司。
「…不倫は…草野さんを幸せにしないから…悲しい結末しかないから…。草野さんにはあんな辛い思いしてほしくなくて…」
さっきまでの勢いはどこにいったのか、シュンとした。
「うち…父親の浮気で家の中滅茶苦茶だったんです…最悪な学生時代でした…だから浮気する奴はクズとしか思えなくて…もちろん三宅さんの事尊敬してます。そんな人じゃないって分かります…けど、ふたりの仲があまりにも良いから…ごめんなさい」
高宮くんの家庭の事情なんて知らなかった。
プライベートの話をするのは今日が初めてだったから。
いつもニコニコして仕事に熱心で、その姿しかしらない。
彼は春馬を尊敬するからこそ不倫をしていることが許せないかったんだろう。