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遠い日の約束。
第10章 記憶の破片
「草野さんってお酒弱いんですね。」
あまり飲みがすすまない私を見てにこやかに話してくる。
「そうだね…余り飲みなれてないし、すぐに酔っちゃうかな?けど、これは美味しい。アルコールも低めだし何杯か飲めそう」
「よかった…。これと似たようなカクテルで、アレクサンダーっていうのもおすすめですよ。生クリームとカカオで甘いですけどね。」
カクテルに詳しいのか、アルコールが低いカクテルを色々と教えてくれた。
教えてもらったカクテルを何杯か飲み、良い具合に酔いが回り始めた。
時計を見れば、バーに来て2時間は経過していて帰ろうかと考え始めていた。
「時間が気になりますか?」
チラチラと時計を見ていた私に気がついて、そう言う高宮くんの表情は少し寂しそうだった。
「うん…少し酔ったみたいだし…帰れるうちに帰ろうかな…」
そういいながら席を立とうとした瞬間、視野がぐらりと歪み、咄嗟に椅子にしがみついた。
「大丈夫ですか…?」
私の腰に手を回し支えながら聞いてくれる高宮くんに「大丈夫」とは言えなかった。
あまり飲みがすすまない私を見てにこやかに話してくる。
「そうだね…余り飲みなれてないし、すぐに酔っちゃうかな?けど、これは美味しい。アルコールも低めだし何杯か飲めそう」
「よかった…。これと似たようなカクテルで、アレクサンダーっていうのもおすすめですよ。生クリームとカカオで甘いですけどね。」
カクテルに詳しいのか、アルコールが低いカクテルを色々と教えてくれた。
教えてもらったカクテルを何杯か飲み、良い具合に酔いが回り始めた。
時計を見れば、バーに来て2時間は経過していて帰ろうかと考え始めていた。
「時間が気になりますか?」
チラチラと時計を見ていた私に気がついて、そう言う高宮くんの表情は少し寂しそうだった。
「うん…少し酔ったみたいだし…帰れるうちに帰ろうかな…」
そういいながら席を立とうとした瞬間、視野がぐらりと歪み、咄嗟に椅子にしがみついた。
「大丈夫ですか…?」
私の腰に手を回し支えながら聞いてくれる高宮くんに「大丈夫」とは言えなかった。