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遠い日の約束。
第10章 記憶の破片
「華…あいつに…どこ触られた?何されたの?」

俊樹がブラウスのボタンを外しながら聞いてくる。
だけど、聞かれて答えられない…答えちゃいけない…

「華…どうされた?怒らないから言って?言ってくれたら華が欲しい物全てあげるよ」

首筋に顔を埋めてぺろりと舐めた。
それだけで身体は大きく跳ねた。

「アアアアッ」

「ほらっ…教えて…もっと欲しいんでしょう?隠してると辛いから言って?」

首筋に舌を這わせながら耳朶を甘噛みする。

「イヤァァァァ」

それだけで私の身体は小さくイッた。
それでも足りなくて、もっと激しくしてほしいと彼の問いかけに口が開く。
言ってはダメだと思いながらも快楽には勝てなかった。

「キス…された…」

「それから…?」

尋問されているようだった。

「下着の…中に手を…中に指を…ごめん…俊樹…ごめん」

言いながらまた涙が溢れ出す。
言葉にならないけど、裏切ってごめんなさいと何度も言った。

「そのキスに…指に感じたの?」

「身体は…反応したの……けど…気持ち悪かった…死にたかった…このまま死にたい…」

「死ぬなんて言わないで…私を一人にしないで…」

いつの間にか俊樹も泣いていた。
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