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遠い日の約束。
第10章 記憶の破片
部屋に入るといつもと変わりのない風景が待っていた。
始業ベルがなるまでそれぞれにまったりと時間を過ごす。
私は何を怖がっていたのか不思議だった。
怖い物なんてないはずだから…
「おはようございます」
大和さんが私たちに気がつき挨拶をする。
私も挨拶をしながら席に座った。
隣の席に目が行き、ドキンと心が跳ねた。
その席は高宮くんの席…
会いたくない…
自然とそう思う自分が不思議で、でも会いたくなかった。
逃げるように自分の席を立とうとした時、同じ補佐の松岡さんが高宮くんの席に座った。
「草野さん知ってる?高宮くん。辞めちゃったんだって…今時の子って堪え性ないよね…」
彼の顔を見たくないと思っていたから、その言葉にどこかホッとした。
「良い子だったのにね…」
自分で良い子といいながら違和感を覚えた。
「良い子でもね…仕事できなきゃ意味ないよね。またふたりで大変だけど頑張ろうね」
松岡さんは笑顔で言って自分の席に戻って行った。
高宮くんが座っていた席を見ていた。
私は彼を嫌いではなかったはず。
どちらかというと頑張っている青年頑張れと応援したくなるタイプだった。
だけど、どこで嫌いになった??
考えても分からない…
分からないし…考えたくもなかった。
始業ベルがなるまでそれぞれにまったりと時間を過ごす。
私は何を怖がっていたのか不思議だった。
怖い物なんてないはずだから…
「おはようございます」
大和さんが私たちに気がつき挨拶をする。
私も挨拶をしながら席に座った。
隣の席に目が行き、ドキンと心が跳ねた。
その席は高宮くんの席…
会いたくない…
自然とそう思う自分が不思議で、でも会いたくなかった。
逃げるように自分の席を立とうとした時、同じ補佐の松岡さんが高宮くんの席に座った。
「草野さん知ってる?高宮くん。辞めちゃったんだって…今時の子って堪え性ないよね…」
彼の顔を見たくないと思っていたから、その言葉にどこかホッとした。
「良い子だったのにね…」
自分で良い子といいながら違和感を覚えた。
「良い子でもね…仕事できなきゃ意味ないよね。またふたりで大変だけど頑張ろうね」
松岡さんは笑顔で言って自分の席に戻って行った。
高宮くんが座っていた席を見ていた。
私は彼を嫌いではなかったはず。
どちらかというと頑張っている青年頑張れと応援したくなるタイプだった。
だけど、どこで嫌いになった??
考えても分からない…
分からないし…考えたくもなかった。