この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
遠い日の約束。
第11章 情と愛
弱々しく吐き出された言葉は、先ほどの冗談では済まされない重さを感じた。
行けば何もないわけがない。
良い大人が、ただおしゃべりをして時間を過ごすわけがない。
そう分かっていても、今の春馬を一人にすることは出来なかった。
ついて行けば、後戻りはできないと分かっていても…



私は、頷いた。



どうしてか、春馬は寂しそうに笑って私と一緒にタクシーに乗り込んだ。
行先を告げられたタクシーは夜の街を走りすぎる。
しばらく行けば懐かしい風景が流れ始めた。
2年前までよく通っていた道に懐かしさを感じた。
ふたりで入った洋食屋、レンタルビデオ屋、カラオケBOXといまだに変わることのない風景が時を巻き戻していく。
大好きでたまらなかった春馬は横にいる。
何度、こおやってタクシーに乗り春馬の家に向かっただろう。
そんな風に物思いにふけっているとタクシーは止まった。
先に降りた春馬が私に手を差し伸べる。
春馬を見上げると複雑は表情をしていた。

「これが…最後…帰るなら今…」

そう言われて躊躇した。
これが最後。
この手を取ってしまえば、俊樹を裏切ることになる。
/723ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ