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遠い日の約束。
第11章 情と愛
「残業のお礼に一杯おごってもらった。その時に、俺が具合が悪くなって華は心配で俺を送ってきた。俺を下ろしてそのまま帰ろうとしたけど、俺の調子が戻らなくて抱きかかえながらこの部屋に来たけど、心配で帰れなかった。俺はそんなお前の気持ちをありがたいと思いながら、一応男だから?立花に電話して迎えにきてもらうことにした。」
「春馬…」
「言い訳考えてたろう?いいか?これが今日の流れ。華は何も悪くない。調子が悪い俺を心配してくれただけ。……自分の幸せ逃がすなよ。誰が一番大切か迷うな」
いつの間にか私が心配されていた。
それが春馬。
私が好きになった春馬だ。
私たちは話もせずに俊樹が来るのを待った。
どんな顔をして会えば良いのか分からずドキドキしていても、俊樹の顔を見るとほっとした。
俊樹は私を見るなり痛いほど抱きしめて、何度も「無事でよかったと」と繰り返した。
それをソファーの上から春馬が見て微笑んでいたことを私は知らなかった。
「春馬…」
「言い訳考えてたろう?いいか?これが今日の流れ。華は何も悪くない。調子が悪い俺を心配してくれただけ。……自分の幸せ逃がすなよ。誰が一番大切か迷うな」
いつの間にか私が心配されていた。
それが春馬。
私が好きになった春馬だ。
私たちは話もせずに俊樹が来るのを待った。
どんな顔をして会えば良いのか分からずドキドキしていても、俊樹の顔を見るとほっとした。
俊樹は私を見るなり痛いほど抱きしめて、何度も「無事でよかったと」と繰り返した。
それをソファーの上から春馬が見て微笑んでいたことを私は知らなかった。