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遠い日の約束。
第11章 情と愛
『だから食欲がなくなって…眠れなくなった…』
『子供って…。一緒に住んでなかったから実感がなかったんだ。たまにしか会わないから父性愛なんてないと思ってた。けど俺にも父性愛あったんだ……。俺の子供じゃないって分かった瞬間に『もう、美夢の父親じゃいられないんだ』って思って…無性に寂しかった…』
『そんなモノなんですね…三宅さんはどうしたいんですか?』
『まだ…決めてない…決められない…。相手の男と暮らすことは無理だそうだ…相手にも家庭があって別れる気はないらしい…。もし俺と離婚したらシングルマザーになるだろう…かと言って、修復できるとも思えない…中々、答えがでなくて…』
毎日顔を合わせていたのに気がつきもしなかった。
…気がついていても、俊樹の手前話を聞いてあげることもしなかった。
この数か月、どんなに辛くてひとりで過ごしていたのかと思うと涙が溢れ出す。
私が泣いても何の解決法にもならない。
心配だからと覚悟をしてきても、最後の一歩を踏み出せずに、結局は春馬に心配かけさせてしまった。
俊樹を裏切り、春馬の力にもなれない私って…ここにいる意味があるのだろうか…
ただ傷つけるためだけにいる気がしてならなかった。
『子供って…。一緒に住んでなかったから実感がなかったんだ。たまにしか会わないから父性愛なんてないと思ってた。けど俺にも父性愛あったんだ……。俺の子供じゃないって分かった瞬間に『もう、美夢の父親じゃいられないんだ』って思って…無性に寂しかった…』
『そんなモノなんですね…三宅さんはどうしたいんですか?』
『まだ…決めてない…決められない…。相手の男と暮らすことは無理だそうだ…相手にも家庭があって別れる気はないらしい…。もし俺と離婚したらシングルマザーになるだろう…かと言って、修復できるとも思えない…中々、答えがでなくて…』
毎日顔を合わせていたのに気がつきもしなかった。
…気がついていても、俊樹の手前話を聞いてあげることもしなかった。
この数か月、どんなに辛くてひとりで過ごしていたのかと思うと涙が溢れ出す。
私が泣いても何の解決法にもならない。
心配だからと覚悟をしてきても、最後の一歩を踏み出せずに、結局は春馬に心配かけさせてしまった。
俊樹を裏切り、春馬の力にもなれない私って…ここにいる意味があるのだろうか…
ただ傷つけるためだけにいる気がしてならなかった。