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遠い日の約束。
第11章 情と愛
『華には感謝してる…半ば強引に押しかけられた…。立花は気に入らないかもしれないけど…その強引さで救われた……こおやってやっと誰かに話せた…。誰かに…聞いてほしくても簡単に言える内容でもないし…』

『…もっと早く話してほしかったですよ、私は…。そんなに私は頼りにならないですか?相談する相手になりませんか?』

『立花…』

『私は、三宅さんのこと、友達と思っているんですよ。もっと相談してください。こんなになるまで抱え込まないでください。』

『簡単に…話せるわけ…ないだろう…。友達と思ってるからこそ言えない事ってあるだろう…それに…お前とは…対等でいたかった…。同じ目線でつきあいたかった…』

お互いがお互いの事を思っているからこそ、すれ違ってしまう思い。
以前、部長は私に言った事がある。
お互いを思って、口にしないとすれ違ってしまうと。
それは男女の中だけはなく、友達としても当てはまるのだと初めて知った。

『同じ目線ですよ。弱音をはけない相手を友達と呼ぶんですか?……三宅さん…もう寝ましょうか…まだ顔色が悪い…』

『…水を飲みに来ただけだったな…つきあわせて悪かった』

『いいですよ…私も寝付けなくて起きてましたから。いつでも話聞きますから言ってください。…もし本当に私に話したくなければ…部長にでも聞いてもらってください。あの人になら話せるでしょう?』

『部長か…全てお見通しだからな…今回の事も薄々気がついていると思うよ…じゃ、寝るわ…』

春馬は俊樹を置いてベッドルームに戻って行った。
残された俊樹は大きな溜息を吐いて、少しの間身動きをしなかった。
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