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遠い日の約束。
第12章 それぞれの想い
俊樹と一緒に住みだして初めてひとりで過ごす事に少し寂しさを感じながらも、これからのふたりの事を考えるには良い時間なんだと思えた。
どんなに考えても手の届く場所には俊樹がいて、完全に存在を引き離すことなどできなかった。
だけど今日から5日間は違う。
俊樹を切り離して、自分の心と向き合うには良い時間だった。
少し羽目を伸ばすために翔さんのバーに1人で行くことにした。
少し早い時間に行き、早めに帰ってくれば問題ないと思う。
バーのドアを開けると、いつもの笑顔で翔さんが迎えてくれる。
「いらっしゃい…今日はひとり?」
「はい。俊樹は出張にでかけたので…たまにはひとりで来てみようかと思って」
いつも俊樹とふたりで座る場所を進められて座った。
「ひとりならアルコール少なめか、なしがいいかな?」
私のアルコールが弱いことを知っている翔さんは、俊樹がいないことも考慮して言ってくれる。
「はい…いつものノンアル…をお願いします」
『いつもの』という言葉が常連のような気がしてワクワクする。
まだ開店したばかりで誰もいない店内はいつもと違って見える。
静かな空間にカシャカシャとシェイカーを振る音だけが響いていた。
カクテルグラスに注がれ、私の目の前にスッと差し出される。
いつみてもスマートでかっこよかった。
どんなに考えても手の届く場所には俊樹がいて、完全に存在を引き離すことなどできなかった。
だけど今日から5日間は違う。
俊樹を切り離して、自分の心と向き合うには良い時間だった。
少し羽目を伸ばすために翔さんのバーに1人で行くことにした。
少し早い時間に行き、早めに帰ってくれば問題ないと思う。
バーのドアを開けると、いつもの笑顔で翔さんが迎えてくれる。
「いらっしゃい…今日はひとり?」
「はい。俊樹は出張にでかけたので…たまにはひとりで来てみようかと思って」
いつも俊樹とふたりで座る場所を進められて座った。
「ひとりならアルコール少なめか、なしがいいかな?」
私のアルコールが弱いことを知っている翔さんは、俊樹がいないことも考慮して言ってくれる。
「はい…いつものノンアル…をお願いします」
『いつもの』という言葉が常連のような気がしてワクワクする。
まだ開店したばかりで誰もいない店内はいつもと違って見える。
静かな空間にカシャカシャとシェイカーを振る音だけが響いていた。
カクテルグラスに注がれ、私の目の前にスッと差し出される。
いつみてもスマートでかっこよかった。