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遠い日の約束。
第12章 それぞれの想い
「私の話も少ししましょうか…」
ずっと黙っていた翔さんが口を開いた。
「私の話というか…絹子の話かな…彼女の過去がね…悲惨でね…いまだに過去に囚われて苦しんでいてね…」
一度、フラッシュバックで様子がおかしなことがあったことを思い出した。
何か暗い闇がありそうだと思った。
「絹子と私は幼馴染なんですよ。家が隣で小さい頃からずっと一緒でした。昔から可愛くて…成長するほどに綺麗になっていく。そんな絹子は学校でもマドンナ的存在でした。男性からだけではなく女性からも人気があり彼女の人生は輝いていました。だけど輝けば輝くほどねたむ人がでてくるんですよね。そこに嫉妬が生まれ、良からぬことを企む人たちが現れるんです…高校2年の夏でした。絹子が帰って来ないと彼女の家から電話があったんです。どこを探しても見つからず…2日、3日と手がかりもなく過ぎて行きました。家出したんじゃないか、駆け落ちしたんじゃないかと噂は広まります。だけど彼女がそんなことをするとは思いません。母一人子一人で母親を大事にしていましたから、その母親を悲しませるようなことはしないと私は思っていました。だけど彼女が戻ってくることはなかった。
ずっと黙っていた翔さんが口を開いた。
「私の話というか…絹子の話かな…彼女の過去がね…悲惨でね…いまだに過去に囚われて苦しんでいてね…」
一度、フラッシュバックで様子がおかしなことがあったことを思い出した。
何か暗い闇がありそうだと思った。
「絹子と私は幼馴染なんですよ。家が隣で小さい頃からずっと一緒でした。昔から可愛くて…成長するほどに綺麗になっていく。そんな絹子は学校でもマドンナ的存在でした。男性からだけではなく女性からも人気があり彼女の人生は輝いていました。だけど輝けば輝くほどねたむ人がでてくるんですよね。そこに嫉妬が生まれ、良からぬことを企む人たちが現れるんです…高校2年の夏でした。絹子が帰って来ないと彼女の家から電話があったんです。どこを探しても見つからず…2日、3日と手がかりもなく過ぎて行きました。家出したんじゃないか、駆け落ちしたんじゃないかと噂は広まります。だけど彼女がそんなことをするとは思いません。母一人子一人で母親を大事にしていましたから、その母親を悲しませるようなことはしないと私は思っていました。だけど彼女が戻ってくることはなかった。