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遠い日の約束。
第12章 それぞれの想い
「俊樹…会いたい…俊樹に会いたい…」
『華?』
正直に思いを告げると驚いているようだった。
「俊樹に抱きしめてほしい…俊樹に…触れたい…」
溢れる涙を拭いもせずに、ありのままの気持ちを伝えた。
愛を囁くのは後で良い。
今はただ俊樹に触れて、俊樹の存在を確かめたかった。
『華…傍にいられなくてごめんね…なるべく早く帰るから…それまで待ってて…』
「うん。待ってる…俊樹が帰ってくるの待ってるから…早く帰ってきて」
その言葉に、俊樹が笑ったような気がした。
いつもの笑顔で電話にでているのだと分かった。
『早く帰るよ…寂しいけど我慢して。私も我慢するから。ねっ』
「うん…会えるまで我慢する…俊樹…ごめんね…ありがとう」
部長に教えてもらった、当たり前の言葉を口にする。
『うん。私の方こそ。ごめん…そしてありがとう』
ここがどこだか忘れて、どちらからも切りづらくたわいもない話を続けた。
いつの間にか私からは笑いがこぼれ、気持ちは晴れやかになっていた。
そんな私を温かな目でふたりが見つめているとも知らずに長話をしていた。
『華?』
正直に思いを告げると驚いているようだった。
「俊樹に抱きしめてほしい…俊樹に…触れたい…」
溢れる涙を拭いもせずに、ありのままの気持ちを伝えた。
愛を囁くのは後で良い。
今はただ俊樹に触れて、俊樹の存在を確かめたかった。
『華…傍にいられなくてごめんね…なるべく早く帰るから…それまで待ってて…』
「うん。待ってる…俊樹が帰ってくるの待ってるから…早く帰ってきて」
その言葉に、俊樹が笑ったような気がした。
いつもの笑顔で電話にでているのだと分かった。
『早く帰るよ…寂しいけど我慢して。私も我慢するから。ねっ』
「うん…会えるまで我慢する…俊樹…ごめんね…ありがとう」
部長に教えてもらった、当たり前の言葉を口にする。
『うん。私の方こそ。ごめん…そしてありがとう』
ここがどこだか忘れて、どちらからも切りづらくたわいもない話を続けた。
いつの間にか私からは笑いがこぼれ、気持ちは晴れやかになっていた。
そんな私を温かな目でふたりが見つめているとも知らずに長話をしていた。