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遠い日の約束。
第12章 それぞれの想い
「華~早く電話切ろよ~~」
後ろのボックス席から春馬が俊樹に聞こえるように声をかけてくる。
それを部長と翔さんは面白そうに笑っていた。
『華?今の声…三宅さん?今どこにいるの?』
一瞬にして俊樹の声が強張る。
せっかく仲直りしたのに、この人は!と春馬をひと睨みする。
「今…翔さんのお店…部長も一緒だよ…色々話聞いてもらったの…」
「おい。貸せ」
話の途中なのに春馬は私のスマホを取り上げて、ボックスに戻りながら話し始めた。
何を話されるのか気が気じゃない。
「立花にも世話になったから言っとく…俺…転勤が決まった。……いや…やり直すことにしたよ。新しく家族三人で………お前たちふたりのお陰だよ。あの時、一緒にいてくれたから、正しい選択ができた……ああ…部長に代わる」
隣で部長が代われとジェスチャーしてるのを見て、部長に変わった。
「そっちはどうだ?………そうか…。無事に契約取れそうか……こっちのことは気にするな。草野もすっきりしたようだしな。声で分かるだろう?………本当にお前たちは世話が焼ける…いい加減、自分の気持ちに素直になって落ち着け……出張が終わったらそのまま何日間か有給とれよ。草野と一緒にな…草野に代わる…さっさと切れよ」
一回りして、漸く私の元に戻ってきた。
後ろのボックス席から春馬が俊樹に聞こえるように声をかけてくる。
それを部長と翔さんは面白そうに笑っていた。
『華?今の声…三宅さん?今どこにいるの?』
一瞬にして俊樹の声が強張る。
せっかく仲直りしたのに、この人は!と春馬をひと睨みする。
「今…翔さんのお店…部長も一緒だよ…色々話聞いてもらったの…」
「おい。貸せ」
話の途中なのに春馬は私のスマホを取り上げて、ボックスに戻りながら話し始めた。
何を話されるのか気が気じゃない。
「立花にも世話になったから言っとく…俺…転勤が決まった。……いや…やり直すことにしたよ。新しく家族三人で………お前たちふたりのお陰だよ。あの時、一緒にいてくれたから、正しい選択ができた……ああ…部長に代わる」
隣で部長が代われとジェスチャーしてるのを見て、部長に変わった。
「そっちはどうだ?………そうか…。無事に契約取れそうか……こっちのことは気にするな。草野もすっきりしたようだしな。声で分かるだろう?………本当にお前たちは世話が焼ける…いい加減、自分の気持ちに素直になって落ち着け……出張が終わったらそのまま何日間か有給とれよ。草野と一緒にな…草野に代わる…さっさと切れよ」
一回りして、漸く私の元に戻ってきた。