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遠い日の約束。
第13章 混在する記憶
「今回は邪魔は入らないよ。前回は三宅さんに邪魔されたけどね」

私の頬を撫でながら、触れるだけのキスをして私の瞳を覗き込んでくる。
その瞳が怖くて仕方がなかった。

「その潤んだ瞳が溜まらない…あの時は、媚薬でトロンとしてたね。」

媚薬という言葉に何かが頭をかすめた。
媚薬を使ったのは、あの時一度だけ…俊樹と何回も身体を重ねたあの時だけのはずなのに、どうして彼は知っているのだろう…

「高…宮…くん…?」

「忘れた?俺の指で気持ちよくなって、あと少しで華とSEXできたのに三宅さんに邪魔されたの」

スラスラと私の知らない事を話していく。
私が高宮くんとえっちをしようとした?
それを春馬が邪魔をした?
彼の言っている言葉を理解することができなかった。

「何…言ってるの…」

「水が飲めない華に口移しで水飲ませて、他のお客さんがいるのにバーで俺を求めて…そうそう。みんながいるのに、華は俺の指でイッたよね。気持ちよさそうに…声も我慢できずにさ。」

私にそんな記憶はなく、高宮くんの言葉は妄想でしかない。
だけどそう思っているのなら、そっちのほうが怖い。

「何を…言ってるの…私はあなたとそういうことしてない…」

火に油を注ぐだけだと分かりながらも否定する。
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