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遠い日の約束。
第14章 想いの深さ
「華…傍にいられなくてごめんね…なるべく早く帰るから…それまで待ってて…」

『うん。待ってる…俊樹が帰ってくるの待ってるから…早く帰ってきて』

待っててという言葉に、待っていると言葉が帰ってくる。
早く帰ってきてという言葉に感動すらおぼえている。

「早く帰るよ…寂しいけど我慢して。私も我慢するから。ねっ」

『うん…会えるまで我慢する…俊樹…ごめんね…ありがとう』

「うん。私の方こそ。ごめん…そしてありがとう」

急に距離が縮まったような気がした。
昨日とは違う2人の距離。
こうなる前と変わらない距離だった。

『華~早く電話切ろよ~~』

お互いに会えない寂しさを紛らわしていると後ろの方から三宅さんの声が聞こえた。
なんで?三宅さん?

「華?今の声…三宅さん?今どこにいるの?」

信じていないわけではない。
だけど、怖くなる。
最後だから、あんなことを言ったのではないかと。

『今…翔さんのお店…』

翔さんの店と聞いて安心する。

『部長も一緒だよ…色々話聞いてもらったの…』

部長も一緒だと聞いてもっと安心した。
そして部長に色々と話を聞いてもらって、心が落ち着いたのだと理解した。
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