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遠い日の約束。
第14章 想いの深さ
そう。
あれが最善の方法。
連れて行こうかとも思ったけど、足手まといになるだけだと判断した。
置いて行けば、高宮に告げるのは確実。
置いて行って、なおかつ高宮に告げない。
その方法を考えるとあれしか思い浮かばなかった。
本当に法的ぎりぎり…訴えられれば勝ち目はない。
それでも、私は…華を守りたい。

『まぁ…賢明な判断だろうな…。もう少しで到着するが…先に乗り込むか?』

部長たちはもうそんな場所まで行ったのかと思う。
馬鹿話をしていたおかげで、ヤキモキとしないですんだ。
たぶん、それも考慮に入れての今の会話なんだろうと思う。
部長にしても三宅さんにしてもさすがとしか言いようがない。

「…そう…願いたいのはやまやまですが…鍵がかかってると思うので入るのは難しいかと…チャイムを鳴らして警戒されても困ります…。こちらも、あと10分程で着くかと思いますので、合流していきましょう…」

冷静に考える。
冷静でいなければ助けられるものも助けられない。
今度こそ…私の手で助けて見せる。

『そんなに早くつくのか?』

「ええ。三宅さんが飛ばしてくれてますから…幸いにも住宅街の中に家があるわけでもないので、そのくらいで行けると思います。」
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