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遠い日の約束。
第15章 残された者の哀しみ
「美弥は…心を取り戻したとき『不思議な場所に居た」といいました…あれは…華と同様、意識がこちらに飛んでいたんです…。高宮の一件以来…眠った直後にうなされるんです。記憶はなくてもどこかで感じてたんでしょうね…だから抱きしめてあげると、安心したかのように眠って…それから1時間ぐらいたつと、華は目を覚ますんです。そして私の顔をじっと見て首をかしげる。すぐに分かりました。今、私を見つめてるのは華じゃない…美弥なんだと。だから私は『葉月のもとにお帰り」と毎回告げて抱きしめるんです。そしたら、そのまま目を閉じてスッと眠りに落ちていく…あの時から…どちらからともなく惹かれ合ってるんでしょうね…同じ経験をして同じ痛みを知り…記憶がなくても心は通じている…そんな気がするんです。」
初めて、あの眼差しで見られた時、すぐに美弥だと分かった。
忘れるはずがない。
私が不幸にしてしまった、最愛の人…。
いつも私を見つめて悲しい表情をして何も話さない。
ただ見つめてくるだけ。
それが辛くて、自分が犯してしまった過ちを咎められているようでいたたまれなかった。
『また、私を不幸にするの?』と言われているようで逃げ出したくなった。
いつまでも消えない私の罪…
生まれ変わっても追ってくる私の罪…
きっと逃げることは叶わない。
この魂が消えるまで背負い続けなくてはいけない私の罪。
初めて、あの眼差しで見られた時、すぐに美弥だと分かった。
忘れるはずがない。
私が不幸にしてしまった、最愛の人…。
いつも私を見つめて悲しい表情をして何も話さない。
ただ見つめてくるだけ。
それが辛くて、自分が犯してしまった過ちを咎められているようでいたたまれなかった。
『また、私を不幸にするの?』と言われているようで逃げ出したくなった。
いつまでも消えない私の罪…
生まれ変わっても追ってくる私の罪…
きっと逃げることは叶わない。
この魂が消えるまで背負い続けなくてはいけない私の罪。