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遠い日の約束。
第15章 残された者の哀しみ
「そうか…美弥の魂がな…。あの時、美弥が戻ってきたのはお前のおかげかもしれんな…帰れって言った言葉が美弥をあの時代に戻した…華も帰ってくるだろうよ…」

部長が静かに告げる。
帰ってくるという根拠は何だろう…
こんな酷い目にあわされて、過去の記憶まで取り戻したかもしれないのに、どうして簡単にいえるんだろう…
私の考えを読んだのか部長は口を開いた。

「あの時と違うだろう…だれも草野を裏切っていない。辛い目にあったかもしれないが、誰一人離れて行っていない。それに、最後はお前の名前を呼んだんだろう?だったら信じてやれ。」

部長に言われると不思議と大丈夫だと思える。
やはり、昔と変わらない。

「もし過去を悔やんでいるのなら、そんな意味のないことはするな。過去に囚われてたら間違った選択をするぞ?昔ではなくて今を見て行動しろ。お前も草野も過去に住んでるんじゃない。今、ここに住んでるんだ。今を…今を生きろ!!それを忘れるな」
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