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遠い日の約束。
第15章 残された者の哀しみ
今を生きる
そうなのかもしれないと思う。
過去に引きずられ、自分の罪に押しつぶされそうになる…
部長が傍にいてくれて本当によかった。
欲しい時に欲しい言葉をくれて、進む道を示してくれる。
間違っても振り返らず前を向いて歩む道を示してくれる。
部長が私たちの傍にいてくれるのは運命なのかもしれない。

「部長…どうして華の傍にみんな集まってきたんでしょうか…」

私の言葉に、部長は少し変な顔をする。

「あの時に、華の傍にいた人たちは、今でも華の傍にいるんです…誰も覚えてはいません。だけど、華の傍で華を暖かく見守ってくれています。」

「三宅と翔の事か?」

三宅さんと翔さん…翔さんはなんとなく誰だか分かっている。
だけど、三宅さんが誰だか私には分からない。
あの時に、美弥と関りがあるのは間違いないけど、私は知らない…

「三宅さんが誰なのか…私はわかりません…しかし、それだけではありません。華の姉や義理の兄もそうです。そして華のご両親も…」

そう話してると、廊下がにぎやかになり、病室のドアが勢いよく開いた。

「華!!」

飛び込んできたのは華の家族だった。
ちょうど帰国していた彩ちゃんと旦那さんも一緒だった、
ベッドの上に眠る華を囲んで名前を呼ぶ。
だけど、それでも華は目を開けなかった。

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