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遠い日の約束。
第15章 残された者の哀しみ
美弥と葉月の死を受け入れいても、この場所にいないことを受け入れられずにいた。
追い込んだのは、紛れもない南和なのに。

『誰がそうさせたの?…南和…姉様に何を言ったの?』

あれほどまでに心穏やかに過ごしていた美弥が死を選ぶことがどうしても信じられなかった。
そこには何か、美弥を追い詰める何かがあったに違いない。
それに南和が関わっていると麻耶は思っていた。

『………』

南和は何も言わずに、握りしめた手を口元に持っていき噛みしめた。

『南和…知りたい…どうしてこうなったのか知って…南和と共に生きていきたいの』

噛んでいる手に自分の手を添えて、真っ直ぐな瞳で告げた。

『私たちに死ぬことは許されないの…それだけのことをしてきたの…全て南和が悪いわけじゃない。私にも責任はある。だから…一緒に生きよう?辛いけど…姉様や葉月の分も…生きていこう?』

暫くは何も話さなかった。
ジッとある一点を見つめたまま微動だにしない。
それでも時間がたてば、南和はゆっくりと口を開いた。
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