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遠い日の約束。
第15章 残された者の哀しみ
その音と共に南和は崩れ落ち、身体を小さく丸めて何かを口走る。
その言葉が何なのか、ふたりとも座り込み南和を囲んだ。
『ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…』
しきりに『ごめんなさい』と呟いていた。
誰に対しての謝罪なのかわからない。
『南和??南和!!』
麻耶が南和の名前を強く呼んだ。
その声にハッとして麻耶を見て、怯え涙を流す。
その涙を拭こうと手を伸ばすと身体を硬直させて悲痛な声を発する。
『あっ…ぶたないで…良い子にするから…良い子にするから…ぶたないで…』
その言葉をどこかで聞いたことがあると麻耶は感じた。
それは、三人に囲まれた南和が今と同じように怯え『ぶたないで』と何度も懇願し…身体には無数の傷が残っていた…
それを思い出した瞬間、麻耶は南和を抱きしめていた。
イヤイヤと嫌がる南和をものすごい力で抱きしめ自分の存在を知らせる。
『ぶたないよ…私たちは君の味方…酷い事もしない。だから…怖がらないで…』
その言葉は、あの時、美弥が南和に掛けた言葉だった。
四人が知り合うきっかになった一言。
『本当?嫌いにならない?痛い事しない?』
恐る恐る顔を上げて麻耶を見つめる。
力なく見つめる瞳を見て、その時の事を鮮明に思い出した。
その言葉が何なのか、ふたりとも座り込み南和を囲んだ。
『ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…』
しきりに『ごめんなさい』と呟いていた。
誰に対しての謝罪なのかわからない。
『南和??南和!!』
麻耶が南和の名前を強く呼んだ。
その声にハッとして麻耶を見て、怯え涙を流す。
その涙を拭こうと手を伸ばすと身体を硬直させて悲痛な声を発する。
『あっ…ぶたないで…良い子にするから…良い子にするから…ぶたないで…』
その言葉をどこかで聞いたことがあると麻耶は感じた。
それは、三人に囲まれた南和が今と同じように怯え『ぶたないで』と何度も懇願し…身体には無数の傷が残っていた…
それを思い出した瞬間、麻耶は南和を抱きしめていた。
イヤイヤと嫌がる南和をものすごい力で抱きしめ自分の存在を知らせる。
『ぶたないよ…私たちは君の味方…酷い事もしない。だから…怖がらないで…』
その言葉は、あの時、美弥が南和に掛けた言葉だった。
四人が知り合うきっかになった一言。
『本当?嫌いにならない?痛い事しない?』
恐る恐る顔を上げて麻耶を見つめる。
力なく見つめる瞳を見て、その時の事を鮮明に思い出した。