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遠い日の約束。
第15章 残された者の哀しみ
『大丈夫…誰も痛いことはしないから…ここにいればもう大丈夫だからね』

麻耶の温もりに安心したのか、泣きながら眠りに落ちていった。
そんなふたりを和尚は何も口を挟まず見守っていた。
しかし、その表情は険しく何かを考えているようだった。

『愛情を得られなかった…その愛情が麻耶に向き、美弥に向き、葉月に向き…美弥と葉月の恋心でそれが壊れてしまった…唯一残った麻耶に執着した…』

そうなのかもしれないと麻耶は思った。
両親に折檻される辛さを考えても想像もつかない。
愛をくれる相手からは暴力しかもらえないとしたら、心が壊れてしまってもおかしくはないのではないかと思えてしまう。

『複雑な家だった…もともと南和には、もうひとり兄がいたんだが病気で死んでな。母親は溺愛してたからな…それは酷いありさまだった。次の子供をもうけようとしたが出来ずに、ひとりは養子で迎え入れて、南和は父親が他の女性に産ませた。…今となっては推測しかできないが…他の女性が産んだ南和を受け入れられなった…だから折檻をした。父親は母親を溺愛していた。嫌われるのが嫌で南和の折檻に手を貸していた…そんなところだろうな…』

和尚が麻耶が知らなった南和の生い立ちを話した。
南和は母様が本当の母様ではないと知っていたのだろうかと悲しかった。
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