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遠い日の約束。
第15章 残された者の哀しみ
それから時は変わらず過ぎていく。
南和は楽しかった時から抜け出し自分が犯してしまった罪を受け止める。
それを傍で支えていたのは麻耶だった。
毎日のように南和の元に足を運び、生きることが美弥や葉月に報いることだと説得していた。

『麻耶…僕…美弥や葉月、麻耶に会ったあの日…救われたんだ。生まれてきた意味、生きていく場所、それがどこだか分からなくて不安だった…そんな時にみんなと出逢って……初めて楽しいと思えた。生きてるのがこんなに楽しいモノなんだって…初めて気がついた…。ずっと続くと思ってたんだ。4人でずっと仲良く…だけど、美弥と葉月はお互いを必要として…僕はまたひとりになると思った。ひとりになるのは…もう嫌だから…ずっと僕の後をついてくる麻耶ならずっと僕の傍にいてくれると思ってた…』

ある日、南和は思っていたことを口にする。

『だけど…麻耶も僕を捨てて葉月と一緒になった…誰も僕を必要としない。僕はまたひとりの世界で生きていくんだと思うと狂いそうになった。こんなになるんだったら幸せな時間なんて知らなければよかったって…だから誰でもよかった。僕と一緒にいてくれるならどんな相手だって…そんな時に、宝賀と泰邦に会ったんだ。あいつらも現状に嫌気がさしてて、その鬱憤を晴らすために女を襲って犯して…自分たちの苦しさを少しでも和らげようとしてた…。』
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