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遠い日の約束。
第15章 残された者の哀しみ
麻耶の言葉に南和はフッと鼻で笑う。

『今更…?麻耶は僕の何を見てたの?ただ快楽が欲しかっただけでしょう?それ以外に僕を見てくれてた?僕を愛してくれてた?違うよね…麻耶も…葉月や美弥に相手にされない寂しさから僕を求めてただけ…そこに愛なんて全くなかった…』

南和の言葉に何も言えなかった。
その通りで、幼馴染としての好きはあっても、愛情という名の愛は存在していなかった。

『…ごめん…』

もう言い訳もできないと麻耶は思った。
どんなに言葉を積み上げても、無意味だということは分かっていた。

『麻耶…もう来なくていいから…僕の事はほっておいて』

無理やりに笑顔をつくり、麻耶を拒絶した。
その表情は何もかも諦めている様に思えた。

『死んじゃ…ダメだよ…。南和にどんな風に思われてもいい…私がしたことは最低な事だってわかってる…南和の傍にいられないってことも分かってる。それでも私は南和と一緒にいたい。』

このまま死なせるわけにはいかなかった。
自分のせいで不幸にして死なせてるわけにはいかないと一生懸命に今の気持ちを伝えた。

『だったら…抱いて良い?昔みたいに…麻耶を抱きたい…』

南和の言葉に息をのむ。
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