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第15章 残された者の哀しみ

痛い程抱きしめられた麻耶は、その痛みに耐えながら南和の背中に手を伸ばして抱きしめる。
小刻みに震える身体。
声を殺して泣く姿に麻耶の胸は熱くなる。

『…ごめん…麻耶…ごめん…。……美弥…葉月…』

嗚咽を漏らしながら、今は亡き美弥と葉月の名前を呼ぶ。
その言葉に麻耶は少しほっとした。
今なら気持ちが通じると思い、もう一度、共に生きることを口にする。

『南和…一緒に生きて行こう？姉様や葉月の為にも…』

『…僕…生きていていいの？美弥や葉月に酷いことした…他の人にも…いっぱい酷いことしてきた…そんな僕が生きていてもいいの？』

弱々しい言葉にたまらなくなり、麻耶は南和に口づけをする。
驚いて目を丸くする南和を見てクスリと笑い、今度はいつもみたいに熱い口づけをする。
初めは戸惑っていた南和も次第に麻耶を受け入れて、舌を絡ませ始めた。
今までの時間を埋めるかのように、お互いを求めた。
そのまま南和は麻耶を押し倒して、着物の襟を引き抜いて、麻耶の胸の蕾に触れた。
触れられただけなのに麻耶の身体はブルリと震えた。
人差し指の腹で蕾を転がし、いつものように快楽を引き出していく。

『ンンァ…』

口づけの合間から漏れる甘美な声に南和は久しぶりに興奮する。
このまま全てを忘れて麻耶の中に入り犯したいと、いつもの南和が顔を出す。
指を移動して裾の中に入れると、麻耶は自分から足を開いて欲しがり、しっとりと湿っている秘部は簡単に南和の指を飲み込み締め付ける。