パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第3章 調教

分からない、分からない、分からない……

何でベッドがあるのに求めてくれない？何でここに女がいるのに押し倒さない？

酷い言葉を掛けられたことはあっても、皆私を抱いてくれた。
大事にではなかったけど、最後まで抱いてくれたのに…。

｢い、樹さん。何で、私……ダメなの？｣
混乱してる。自分が分からなくなる。
目から熱いものが流れていく－－－

｢わっ、杏ちゃん？！何で泣くの？！｣
｢！ご、ごめんなさ…泣くつもりじゃ…｣
｢それはいいんだけど、何で悲しいの？｣

彼の手が私の肩に掛かる。
真剣な彼の表情に、体がビクンと跳ね上がる。

｢ごめんなさい！すぐ止めますから…っ｣
｢落ち着いて杏ちゃん！とりあえず落ち着こう｣

｢なら…私を落ち着かせたいなら抱いてください…｣
｢あ、杏ちゃん｣
｢思い切り、酷くてもいいですから…抱いてください｣
｢……｣

｢分かった、それが杏ちゃんの願いなら…｣
｢…よろしく…お願い…します｣

混乱して涙を流す私を、そっと抱きしめてくれた樹さん。
ごめんなさい…
私はこれ以外、男性とのコミュニケーションの取り方を知らないの。