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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第2章 初戀のひと
大紋の指が愛おしむように薫の柔らかな無垢な頬を撫でる。
「…そう…。そう言えば、似ているかも知れないな…。暁に…」
暁は堪らずに、礼也の陰にそっと隠れようとする。
そんな暁に、絢子がにこやかに声をかける。
「…叔父様に似ることは良くあることですわ。…薫さんはきっと暁様のようにお美しい殿方にご成長されることでしょうね。ねえ、貴方…」
珊瑚色のイブニングドレスを着た絢子は一児の母となった今も、初々しく可愛らしい容姿をしている。
夫の春馬を熱っぽく見つめる眼差しに変わらない強い愛を感じる。
「…そうだね…」
大紋は少し苦しげに同意する。
暁は曖昧に微笑み、黙り込む。

泉は、この二人の不可思議な空気感を不審に思った。
…なんだろう。…暁様らしくないな…。
暁はおとなしやかだが、きちんと受け答えする。
それなのに、今の様子は態度が煮え切らないような苦しげなようなおかしな印象を受けたのだ。
「…暁様、今度我が家に是非遊びにいらして下さいませ。…まだ一度もいらしていただけないのを、寂しく思っておりますのよ?」
絢子が屈託無く明るく話しかける。
暁は一瞬、息を飲んだ。
…が、すぐに静かに微笑を浮かべた。
「…ありがとうございます…いつか兄と一緒に伺います」
大紋が薫を泉に手渡す。
「…もう薫くんも疲れただろう。そろそろおねむかな。さあ、絢子…」
妻をさり気なく促した。
光が如才なく笑う。
「ごゆっくり楽しんでね。あとで舞踏室でダンスも楽しんでいかれてね。…ダンス…!久しぶりだわ!」
浮き浮きする光に、
「君が一番、楽しみにしているみたいだね」
礼也が光の頬を優しくつねる。
その場がふっと和む。

薫が眠そうに欠伸をしたのをしおに、お披露目はお開きになり、夜会は舞踏室に場所を移す。

泉は薫を子供部屋に寝かしつけに行く。
「…薫様、偉かったですね。みんな、薫様の可愛らしさにめろめろでしたよ」
薫は小さな手で、泉の耳を弄り始めた。
…眠たい時の薫の癖だ。
泉は薫の頭を優しく撫でる。
「さあ、ねんねしますよ」

子供部屋で乳母の福に薫を渡す。
「今夜はお疲れ様。泉さんがいて本当に助かったわ。奥様も、薫様がずっとご機嫌だったとホッとしておられましたよ…」
「俺じゃないですよ。薫様が頑張って下さったんです」
薫はベビーベッドで早くもすやすやと寝息を立てていた。










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