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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園
…小舟は湖をあてどなく揺蕩い、暁は真綿に包まれるように優しく月城に愛された。
もどかしいくらいに丁寧に指で馴らされた後、月城は正常位でゆっくりと暁の綻んだ後孔に牡を挿入した。
「…んんっ…!…あ…ああ…」
暁の美しい三日月のような眉が寄せられる。
「痛いですか?」
労わるように貌中にキスの雨を降らせる。
「…だいじょう…ぶ…」
いつもだったら、中で牡が馴染むのを確かめたらすぐに荒々しく抽送を始めるのに、今日は違う。
ゆっくりと腰を回すように動く月城に、暁は堪らずに掠れた声をあげた。
「…ね…え…もっと…動いて…」
「いけません。…あまり激しく動いたら、舟が傾いて貴方を溺れさせてしまうかも知れません…」
…そんなこと、最初から分かっているのに…と月城の意地悪がもどかしく、暁は喘ぎながら首を振る。
「…いい…溺れてもいいから…もっと…して…」
「…暁様!」
自分から腰を淫らに動かし、媚びるように笑いかける。
「…溺れても…君が助けてくれるだろう…?」

…月城は能登の漁村育ちだ。
貧しい家計を助ける為に、十代から烏賊釣り漁船にも乗っていた。
一度、シケが激しい海に投げ出され、命を落としそうになったことがある…と以前教えてくれた。
…君が死ななくて、本当に良かった…。
暁は月城に抱きついた。
もし死んでいたら…今、僕はどうしていたのだろう…と、子どものように怯えた。
そんな暁を月城は何も言わずに強く強く抱きしめた。

「もちろん、私がお助けいたします」
「…じゃあ、怖くない…。落ちてもいいから…激しく…犯して…」
暁の濡れた黒曜石より煌めく瞳に魅入られたかのように、月城は息を呑んだ。
呼吸を荒げると暁の美しい顎を掴み、荒々しくくちづけをする。
「…貴方は…!なぜそう私を翻弄されるのですか…!」
…どうなっても知りませんよ…と腹立たしげに耳元で囁き、人が変わったような激しい抽送を始めた。
月城の律動に合わせて、小舟が激しく揺れ出す。
「…ああっ…!…そんな…ふか…い…んんっ…」
「貴方がいけないのですよ…もうどうなろうと、知りませんよ…」
男の欲情と愛を表すかのような執拗な抜き差しに、暁の華奢な身体が小舟の中で激しく動き出す。
「…んっ…あ…ああ…いい…っ…すご…く…」
小舟の動きに連れ、湖面が大きく波を立て始める。
甘く掠れた声を上げる暁の頬に、湖の水が跳ね返る。


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