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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園
「あれ?いるの?」
普段冷静で、恥ずかしがったりしない暁人が赤くなるなんて、よっぽどだ。
暁人は俄然興味が高まり、起き上がると肩を揺さぶり尋ねる。
「誰だよ。女子部の子?」
「…違う…」
「じゃあ、誰?…ああ、馬術倶楽部やピアノの出稽古で会う女の子?」
「…違うよ…」
薫をじっと見るくせに、全然はっきりしない態度だ。
気の短い薫はそれ以上詮索をする気を失くし、再びベッドに寝転がる。
「なんだよ、秘密?…じゃあ、どんな子なのさ」

暫くの沈黙ののち、暁人は薫を見つめながら切なげに口を開く。
「…すごく綺麗な子…。
綺麗で勝気で負けず嫌いで意地っ張りで…口も悪いし、よく当たり散らすし…」
薫はたじろいだ。
「おいおい…なんだよ、性格、最悪じゃないか」
「…でも、本当はすごく繊細で優しい子なんだ…。僕には分かる…」
「…へえ…告白したの?」
暁人は首を振る。
そして少し寂しそうに笑った。
「…ずっと…好きなんだけど、相手の子は全く僕に興味がないから…」
「お前みたいにハンサムで頭が良くて優しいやつを嫌う子なんていないさ」
慰めるように声をかける薫を、暁人は眩しそうに見上げた。
「…そう…かな…」

…不意に睡魔が襲ってきた。
薫はふわあ…と欠伸をすると目を閉じた。
「…そうさ…思いきって、告白してみればいいんだ…」
「…うん…」
「…きっと…うまく…いく…」
…寝つきの良い薫はあっという間に眠りに落ちていった。


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