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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園
…暁人は月の光に煌々と照らされた薫の寝顔を、起き上がり飽くことなく見つめていた。

月の光に照らされても尚、光輝く白い絹のような肌、綺麗な形の眉、すんなり整った鼻筋、薄桃色の可愛らしい唇…。
何もかもが愛おしくて、何もかもが堪らなく好きな薫の貌だった。

…薫…。
暁人が己れの薫に対する恋心に気づいたのはいつのことだろうか…。
物心つく前から、一番近くにいた幼馴染みの薫…。
ある日、暁人は薫がとても綺麗な男の子だということに気づいたのだ。
…そしてその気持ちは驚くような速さで恋心へと変わっていった。
薫の貌を見るとどきどきする。
薫の花のような甘い薫りを嗅ぐとどきどきする。
薫に邪険にされるとしゅんとなりつつも、どきどきする。
薫が他の友達と仲良く笑いあっていると激しい嫉妬にいてもたってもいられなくなる。
薫が…薫が…薫が…

…最初、暁人は悩んだ。
いくら綺麗だとはいえ、薫は男の子だ。
その薫に恋するなんて、僕はおかしいのではないだろうか?
しかし、薫への気持ちは募るばかりだった。
…そしてその恋心が、清らかな初恋だけに留まらないものだということを思い知らされたのは…先日のあの出来事だ。

…薫の屋敷でのガーデンパーティー…。
裏庭の樹の陰で、狂おしいような濃厚なキスをしていた薫の叔父の暁と北白川伯爵家の美貌の執事、月城…。
彼らのキスを見た瞬間、暁人は雷が落ちたような衝撃を受けたのだ。

…舌を何度も絡め、相手を食べ尽くすような生々しく、情熱的なキス…。
彼らの甘い息遣い…。

…暁人は初めて性的な欲情を覚えたのだった。
驚く暁人の唇を薫がその華奢な小さな手で覆った。
…可愛らしい薫の手…。
暁人は堪らずに唇を押し付けた…。

…暁人の下腹部が熱く滾るような甘い疼きを感じた。
このまま、薫にキスしたい…!
彼らのような大人の…いやらしいキスをしたい…!
暁人は自分の中に獣のように野蛮な情動があることに気づいた。
…僕は…薫を…抱きしめてキスがしたいんだ…。
あんな風に抱きしめて、あんな風にキスをして、あんな風に薫を啼かせたいんだ…。

…愛おしい幼馴染みの貌を覗き込む。
月の光に照らされて、白い寝巻きを着て眠る薫はまるで、お伽話のお姫様のような美しさだ。
その唇は瑞々しい果実のように艶めいている。
暁人は何かに魅入られるかのように、薫の唇に唇を近づけた。


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