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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園

光は巧みな手綱さばきで薫達の前で馬を止めた。
練絹のような白く艶やかな肌、意志的な形の良い眉、長く濃い睫毛、大きな瞳は琥珀色で、その鼻筋は彫刻刀で狂いなく刻んだように端正だ。どこか肉惑的な唇は珊瑚色に輝いている。
…とても12歳と3歳の子供たちの母親とは思えないほどに若々しく美しく…何よりも煌めくような気高さと威厳に満ちた希少な宝石のような姿であった。
「今日は私が薫の指導をします。…暁さん、暁人さんと外周なさっていただけるかしら?」
毅然とした光の声が響いた。
…どうやら薫が甘えないように予防線を張ったらしい。
「え〜⁈お母様と二人⁈嫌だよ、そんなの!」
薫は早速怒り出した。
暁は静かに頷いた。
…光が言い出したら聞かないことは重々承知しているからだ。
「…分かりました、義姉さん。…薫、お母様は馬術の名手だよ。直接教えて頂けるなんて、ありがたいと思わなくてはね。
…暁人くん、行こうか」
暁が馬の手綱をしなやかに引く、
「は、はい!小父様」
暁人は薫を心配しながらも、暁の後に続いて馬を歩ませる。
「何だよ!二人とも!裏切り者め〜‼︎」
薫の悲痛な叫び声が馬場に木霊した。
練絹のような白く艶やかな肌、意志的な形の良い眉、長く濃い睫毛、大きな瞳は琥珀色で、その鼻筋は彫刻刀で狂いなく刻んだように端正だ。どこか肉惑的な唇は珊瑚色に輝いている。
…とても12歳と3歳の子供たちの母親とは思えないほどに若々しく美しく…何よりも煌めくような気高さと威厳に満ちた希少な宝石のような姿であった。
「今日は私が薫の指導をします。…暁さん、暁人さんと外周なさっていただけるかしら?」
毅然とした光の声が響いた。
…どうやら薫が甘えないように予防線を張ったらしい。
「え〜⁈お母様と二人⁈嫌だよ、そんなの!」
薫は早速怒り出した。
暁は静かに頷いた。
…光が言い出したら聞かないことは重々承知しているからだ。
「…分かりました、義姉さん。…薫、お母様は馬術の名手だよ。直接教えて頂けるなんて、ありがたいと思わなくてはね。
…暁人くん、行こうか」
暁が馬の手綱をしなやかに引く、
「は、はい!小父様」
暁人は薫を心配しながらも、暁の後に続いて馬を歩ませる。
「何だよ!二人とも!裏切り者め〜‼︎」
薫の悲痛な叫び声が馬場に木霊した。

