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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園
帰りは月城に送ってもらうことにした暁は彼と並んでメルセデスを見送った。
「鷹司くんはどうやら義姉さんにお熱みたいだね」
二人にも丁重な挨拶をして倶楽部の中に入っていった鷹司の後ろ姿を振り返る。
17歳にしては言動も雰囲気も随分大人びて、老成している。
すらりと長身の後ろ姿は成人男性のようだ。
「光様はお美しく、とても魅力的な方ですから…」
当たり前のように光を賛美する月城に不意に腹が立ち、その腕を思い切り抓る。
「…痛っ…」
小さく叫んだ月城をつんと無視をして、踵を返す。
「送ってくれなくていい。タクシーを呼んで帰るから」
「暁様?どうされたのですか?」
慌てて追いかける月城を上目遣いで睨む。
「…鈍感!」
「暁様?何をご立腹なのですか?」
「知らない!月城の馬鹿!」
「お待ちください、暁様!」
「付いて来るな!」
追いすがる月城を無視して厩舎に向かう。
そして、ブツブツと月城への悪口を唱える。
…馬鹿…馬鹿…月城の馬鹿…!…鈍感!
「鷹司くんはどうやら義姉さんにお熱みたいだね」
二人にも丁重な挨拶をして倶楽部の中に入っていった鷹司の後ろ姿を振り返る。
17歳にしては言動も雰囲気も随分大人びて、老成している。
すらりと長身の後ろ姿は成人男性のようだ。
「光様はお美しく、とても魅力的な方ですから…」
当たり前のように光を賛美する月城に不意に腹が立ち、その腕を思い切り抓る。
「…痛っ…」
小さく叫んだ月城をつんと無視をして、踵を返す。
「送ってくれなくていい。タクシーを呼んで帰るから」
「暁様?どうされたのですか?」
慌てて追いかける月城を上目遣いで睨む。
「…鈍感!」
「暁様?何をご立腹なのですか?」
「知らない!月城の馬鹿!」
「お待ちください、暁様!」
「付いて来るな!」
追いすがる月城を無視して厩舎に向かう。
そして、ブツブツと月城への悪口を唱える。
…馬鹿…馬鹿…月城の馬鹿…!…鈍感!