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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園
男の指が花環をじわじわと広げながら、中に侵入してくる。
「…んんっ…!」
何度体験してもこの感覚には慣れない。
苦しさと、男の美しい指が自分の一番恥じ入るような場所に押し入ることへの羞恥からだ。
「…ああ…貴方の中は…相変わらず熱いですね…熱くて…もう柔らかく蕩け始めている…」
…そんなに私が欲しかったですか…?
耳朶を噛みながら囁く。
「…しらな…い…」
恥ずかしくて…口惜しくて…暁は貌を背けて唇を噛みしめる。
男の手が無理やりに暁の貌を自分に向けさせる。
「私が欲しかったですか?…正直に仰らないとこのままですよ…」
薄い笑みを刷いた美しい唇…
酷い男だ…
自分が快楽に弱い身体と分かっていて、男を愛しすぎていて、男が与えるものは全て悦んで享受することを十二分に知り尽くしていて、そんなことを聞いてくる…。
…酷くて…愛しい男…。

暁は水晶のような涙を浮かべ、薄紅色の唇を震わせる。
「…いじ…わる…」
「…仰ってください…貴方のこの可愛らしい唇から…」
甘やかすように優しいくちづけが与えられる。
…酷い男…
けれど、誰よりも愛している…!

暁は涙を零しながら、呟く。
「…ほしい…君が…はやく…して…」
薄桃色に染まる頬を涙で濡らしながら乞う暁に堪らずに、月城は息が止まるほどのくちづけを与える。
「…私もです…貴方が欲しくて…おかしくなりそうだ…!」
呻くように囁かれ、暁は早くも痺れるような快感を感じ始め、身を捩る。
月城の指が暁の媚肉を押し広げ、淫らな動きを始める。
「…ああっ…!…いや…あ…!」
「…貴方の肉が吸い付いてきますよ…絡みついて離れない…」
卑猥な言葉を暁の鼓膜に吹き込みながらも、月城は指の動きを止めない。
「…ああ…も…っ…挿れて…」
暁は身悶えながら、声を喘がせた。
「…早く…森の…熱くて…硬いの…ほし…い…」
潤む黒い瞳に淫蕩な光が宿る。
月城はその淫らな美しさに息を飲む。
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